ももの夫婦ランの日記

大会には夫婦で参加。最近は長めのトレイルに挑戦中。

2023 信越五岳100mile ~A2赤池からA3アパリゾート上越妙高まで~

赤池を計画より40分ほど遅れて出発。

少し林道を進んで、袴岳への登り口に入る。

すると、

白い防護服を着た石川さん(たぶん)がいて。

「右側を進んで~」と。

「ハチですか?」

「地バチの巣を探しているんですけど

見つからないんですよね」

おそるおそる進むけど、

自分の体調の方が気がかりで

ハチどころではなかった(笑)

その先の分岐の案内スタッフに聞くと

1時間前の時間帯に

20人くらい刺されたとか。

細い登りの道だったので、

逃げ道が無いよな~、と思いつつ。

ここからは袴岳まで2回のピークを登る。

赤池である程度回復したと思ったんだけど、

なかなか出力が上がらない。

(やっぱりマズイ・・・)

(回復しねぇ・・・)

袴岳のピークを越えて、

トレイルを下る。

下りも、身体がだるくて乗れない。

前後のランナーもかなり少なくなってきて・・・

 

林道に出たところで妻に打ち明ける。

「このまま一緒に行くと、足を引っ張る」

「ここで先に行ってくれるかな?」

昨年は110キロでしたが、

同じような状態になって、

妻に先に行ってもらったんだけど、

ゴールまで残り1.5キロで時間切れ。

同じようなことは避けたいと思って、

伝えました。

「分かった」

1枚しかないペース表を写メして、

ペース表を妻に託しました。

下りの林道は、途中までなんとか

走ってついていったけど、

途中でついていけなくなって。

走りたいけど身体が追いつかない。

この下り、4回目だけど、

一番長く感じた。

時間がかかればかかるほど、

長く感じるんだろう。

下りきってからも走れんかった。

自分の弱さと向き合いながら

次のアパの関門時刻を確認。

5時までに到着できればいいけど、

とにかく進むしかない。

200段の階段を登る。

登り切ったはいいけども、

そこからが長い。

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5キロで約400mアップ。

他の急登パートに隠れがちで、

高低図では地味な登りに見えるけど、

強い重力で下に引っ張られる登りで

とても淡々と登れる感じではない。

九十九折になったり、小川があったり。

道も細いところがあったりで、なかなかの

ハードワイルドな登り。

時間は夜中の2時~4時、睡魔が何度も訪れて、

登りが全然終わる気がしない。

諦めているわけではないけど、

ここまで時間が押してくると、

アパに間に合ってもその先が厳しいか?

諦めの気持ちも少しづつ芽生え始めて。

そんな感じで、暗闇を進んで進んで、

ついに関門時刻の5時を迎えてしまった。

(レースが終わっちまった・・・)

眠気の限界を感じて、

凧の糸が切れたように、暗闇の中、

トレイルの脇に倒れるように

転がった・・・

ハッ!

気づいて目を開けると

明るくなった空が見えて。

10分くらい気絶していました。

立ち上がると頭が驚くほど

スッキリしていて。

レースはもう終わっているのに、

自然に走り出せた。

しかも力強く(泣)

それまで登りなんか1ミリも走れなかったのに、

脚を前に出すのもやっとだったのに・・・

ガシガシと走って登って。

(どうなってんだよ・・・)

5分ほどすると、

ピークの地点にスタッフがいてくれた。

「関門時間は過ぎていますけど、

残り次のエイドまで楽しんでください!」

なんだか申し訳ない気持ちになった。

ここで回収されずに

アパまでは自力で行けるらしい。

気持ちがアガる下りを走って進む。

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たしかに楽しいトレイル。

ただ、もうレースは終わっていて、

虚しさの中で走ってた。

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ふと見えた妙高山が、

またいつでも来い、と

言っているように見えたのは

気のせいか・・・

しばらく下ると、アパエイドに到着。

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関門時刻を40分くらい過ぎていました。

計測チップを返して、

ドロップバッグを受け取って。

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コーラを一杯もらって。

芝生の上で、横になり、

空を見上げるしかなかった。

回収バスは7時に出発とのことで、

あと1時間くらい先。

発する言葉もなく、

やることもなく、

ただただ、横になるしかなく。

エイドは撤収作業が始まっていて、

でも、ちらほら後から

ランナーが到着してくるので、

コーラとパンを残してくれていました。

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今回のチャレンジは52キロ、3分の1までしか

たどり着けずに終了。

暑さ対策はしてきたつもりだったけど、

睡眠不足からくる熱中症

まぁ・・・

信越の100マイルを走る実力が無かった、

というしかない。

ただ、なんだろうな・・・

今の力を100%出せたかというと、

そうではなく、勝負すらできなかった気がする。

いろんな意味で力不足でした。

練習方法、体調管理、メンタル・・・

スタートに立つまでの気持ちの持ち様・・・

あげだしたらキリがないけど、

イチから出直しです・・・

 

さて。

先を行く妻は?

 

次回につづく