ももの夫婦ランの日記

大会には夫婦で参加。最近は長めのトレイルに挑戦中。

2023 UTMF ~スタートからF2麓まで~

第4ウェーブのスタート。

立花先生が盛り上げてくれます。

「第1ウェーブから第3ウェーブまでは前座ですよ!」

「第4ウェーブが本番ですよ!」

あれ?前のウェーブでも同じこと言ってたな(笑)

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カウントダウンが始まって、

いよいよスタート!

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長い旅が始まりました。

 

ところで、当日の朝、

ラン仲間のトラから珍しくラインが

届いていました。

「UTMF頑張れ」とのエールの後に、

最初の50キロはアップのつもりで!

飛ばさないで、歩きも入れてね!

経験者トラからの、ありがたいアドバイス

もちろん、事前にいろいろと、

YouTubeなんかで調べてはいて、

序盤は、下り基調、フレッシュ、高揚感で

間違いなく飛ばすことになるから、

それが後々に大きく影響する。

なので、

絶対に抑えていくつもりでした。

「50キロまでは準備運動」

頭の中で繰り返しておりました。

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時々、顔を出す富士山。

ただ・・・

今回しっかりと目に納められたのは、

この時間帯だけでした。

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長い林道の後に、

送電線の区間に入ります。

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ところどころ、渋滞で止まる。

そんな時は焦らずに、カロリーメイトやらジェルを

お腹に入れておきます。

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走ったり、止まったり、

を繰り返して。
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送電線区間が終わるころには、

日も暮れてきて、ライトを装着。

富士山はこれで見納めです。

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これから登る天子山地?

周りの雰囲気が信越みたいな感じです。

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この後、最初のエイド富士宮に到着します。

 

F1富士宮(23.8キロ)

 到着 18時45分

 出発 19時00分

 

区間タイムは3時間くらいで読んでいましたが、

30分ほどオーバー。

抑えめで入ったのと、渋滞で停止したから、

やむをえず、と。

トイレを済ませて、水分を補充。

ザックに忍ばせていた予備のフラスクも使って、

1.5リットルを持っていきます。

次の麓エイドまでは約27キロ、

前半の山場も乗り越えるので、

水分は多めに持つと決めていました。

やっぱり結構汗をかいていて。

天子は標高1500Mくらいに上がるし、

寒い時間帯に入るので、

ザックに入れておいた汗冷え予防のインナーシャツを

ここで着用。

エイドのバナナとドーナツを頬張って、

白湯をちびちび飲みながら出発しました。

コーラは毎エイドにありましたが、

結局飲まなかった・・・

 

エイドを出発する頃には真っ暗で、

スタッフにチカチカの点灯を促され、

ナイトパートに入ります。

 

しばらくは街中を走っていましたが、

「ここからトレイルでーす!」

ついに、前半のヤマ場が始まりました。

 

少しアップしたところで、

「3キロ1000mアップでーす!」

ここから徐々に傾斜がきつくなってきました。

に、しても・・・

3キロで1000mアップ?

分かっていたとはいえ、

絶望的な数字(笑)

登りながら、ふと上を見上げると、

空中に、光が連なっているのが見えました。

たぶん、あそこ登ってる・・・

見なかったことにしよう・・・(笑)

スーッと目を足元に転じました。

 

まだまだ序盤。集団で登山している感じです。

登っても登っても、

まだまだ終わる雰囲気がなく。

登りが

とにかく身体にダメージを与えていく感覚です。

「そういえば登山は正月以来だな・・・」

「もっと山練習しておけば・・・」

思考もネガティブモードに。

ここにきて睡眠不足の影響か、

スポドリの酸っぱさに胃がやられ始めて、

登る出力がだんだんと弱まっていって・・・

登りが強い妻と徐々に距離が開いていき、

頑なに拒んできましたが、

登り途中の脇に逸れての一息もつくようになり。

ふと見上げると、

つづら折りの登り道に無数のライトが

鮮やかにクッキリと(笑)連なっていて、

それが永遠に連なっていて・・・

「これが天子山地か・・・」

かなり絶望的なメンタルでした。

正直に言うと、

「ここは、もう二度と登りたくない」

そんな思いで登っていました。

「上を見てはいけませんよ。

メンタルがやられます」

後でトラから聞いた格言です(笑)

 

どーにかこーにか

最初のピークの天子ケ岳に到着。

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先を行っていた妻をお待たせして。

ここから先は、ギザギザな感じで進みます。

胃がやられるなんて・・・

おそらく初めての経験。

もしかすると・・・

キレートレモン?!

これも後でキヨさんから言われた苦言(笑)

なので、この時点で、

補給計画が大きく崩れていて。

水しか身体に入っていきませんでした。f:id:momo20150410:20230430164850j:image

この先の熊森山が、

天子山塊のラスボス。

ポッドキャストで事前に聞いていたのは、

「これピークだろう」となるのが、

4つのニセピーク。

「どこまであんだよ~」となるのが、

ホントのピーク。

ホントにその通りで、

熊森山は「どこまで登らせるのよ~」

の先にありました(泣)

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やっと着いた。

ありがたいことに、それぞれのピークに

誘導係のスタッフさんたちがいらっしゃる。

「ありがとうございます!」

誘導の方には必ず挨拶はしよう、

と決めていました。

それだけは、と。

ここからは、急な下りです。

木から木へ辿っていくしかない下りで消耗して。

やっとロードに出ました。

が、

このロードも長い長い。

登山ですっかり削れた脚に、

50キロは準備運動!の余力は残っておらず(泣)

「天子山地が終わってから長いこと」

これは覚悟しておいたつもりでしたが、

なかなか麓エイドが現れない。

しかも、

登り基調なトレイルが続いて、

ダメージを容赦なく与えてきます。

最初の50キロは準備運動のはずでしたが(笑)

いっぱいいっぱいな、最悪な状態で、

なんとか麓エイドに到着。

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F2 麓エイド(51.0キロ)

到着 1時50分

出発 2時55分

 

23時30分に到着する計画でしたので、

2時間30分ほどの遅れでした。

エイドの盛り上がっている時間帯は

とっくに終わっている感じで、

焼きソバを焼いている様子は無し。

ふと地面を見ると、

エマージェンシーシートにくるまった

ランナーが、

20人くらい固まって仮眠をとっていました。

まるで魚市場のマグロのように(泣)

みなさん、やられているのか、

ピクリとしません。

 

水分を補充して、

焼きそばを手に取って、

サポートエリアで待っている

キヨさんたちのもとへ。

「遅くなってゴメ〜ン!」

妻はわりと元気で

テキパキとやることをこなしていて。

ワタクシは・・・椅子に腰かけた瞬間に、

極度の疲労感と、気持ち悪さで、

なんにもやる気が起きない状態に。

例えようが無いのですが、

食べ物も入らない、動くパワーも出ない、

身体に力が入らない、

リタイヤの文字も頭に浮かぶほど、

身体が動かない、絶不調な状態でした。

意を決して、

「10分横になるから起こして」

と、エマージェンシーシートに入り込んで

スコーンと眠りに入りました。

「10分たった。大丈夫?」

起こされました。

寝足りなかったので、

「あと5分、お願い!」

体感的には2、3秒だったと思いますが、

5分後に目覚めたときには、

全回復した感覚に!

「おぉ!なんとか回復したよ~!」

ここからは、

おかゆが食べたい」

「にゅうめんが食べたい」

「ショウガ湯が飲みたい」

ナオさん、キヨさんに

ワガママだらけなリクエスト(笑)

2人ともそんなワガママに

優しく応えてくれて。

感謝しかありません。

おそらく、寝不足な状態で天子を超えて、

身体が限界に達していたのだと思います。

・・・・・

15分の気絶(笑)で回復するとは、

奇跡!!

ただ・・・

焼きそばは、控えておきました。

せっかく回復した胃に負担をかけるのは

避けた方がいいと思って。

妻は・・・

ペロリでした(笑)

 

そんな感じで、

エイドの滞在時間も長くなってしまい。

でも、なんとか

立て直しができたので、

ヨシとせねば。

次のサポートエイドは、2つ先の

F4精進湖です。

ナオさん、キヨさんに元気をもらって、

なんとか最初の大ピンチを凌いで、

麓エイドを出発しました。

 

よく考えれば、この時点で、

全体が40時間目標に対して、

稼働時間+2時間30分、

エイド滞在時間+20分、

トータルで約3時間の遅れとなっており。

当の本人たちは、あまり気にせずに、

進んでいたのでした。

次の大ピンチへと繋がっていきます。

 

つづく〜